228.私は30年間、医師として国家公務員、地方公務員の共済組合に加入しております。このまま定年(65歳)まで地方公務員として勤めた場合と私立学校共済組合に転じて定年を迎えた場合とで退職手当、退職共済年金にどれほどの差がでるのかについてご教示下さい。
私立大学の年収は不明ですが大幅な減収になると思われます。(男性、1944年生まれ)
将来年金を受け取る際には、各組合の「加入期間」に応じた年金を受け取ることになります。
退職共済年金の額は次の式1)、2)から求めた額の合計です。
複数の組合に加入している場合には、各組合の加入期間に対して計算した額を各組合が支給します。
1)平均標準報酬月額×1000分の7.125(乗率A)×組合員期間の月数
2)平均標準報酬月額×1000分の1.5(乗率B)×組合員期間の月数
(ただし、組合員期間が20年未満の人の乗率Bは1000分の0.75)
退職共済年金額=1)+2)
私学共済の組合員になった場合には、私学共済から支給される退職共済年金の計算に用いる乗率Bが1000分の0.75になってしまうこと。また、大幅な減収ということであれば平均標準報酬月額も少なくなると言うことです。
年金のことだけで単純に考えれば転職しない方が得なように思いますが、どのくらいの差になるかまでは予測できません。
職場の選択については、私はアドバイスできませんが、今回の回答がなんらかの参考になれば幸いです。ただし、今後10年間の人生の一部を決定するわけですから年金のみでなく様々な角度で検討してみてください。
(2000.7.23掲載)
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