165.物価スライドについてお尋ねいたします。定額部分の計算に使う単価が1,676円に、報酬比例部分に使う乗率が変わっていますが、今後の年金の計算にはスライド率は1を使うのでしょうか。他のページには「平成12年改正法での物価スライド率は1.0、平成6年改正の率については前年と同じ1.031」となってたため計算にはどちらを使うか迷ったものですから。1,676、1、新乗率を使うと思うのですが。(男性)
厚生年金の年金額の計算は原則的には次のようになります。
<定額部分>
1,676円×生年月日による率×被保険者期間の月数(444月限度)
改正前に1,625円だった基本単価が1,676円になっています。これは、1,625円に物価スライド率1.031を掛けたもので、今後は、基本単価が物価スライドする方式になるようです。よって、上の式によって計算した年金額にさらに物価スライド率を掛ける必要はありません。
<報酬比例部分>
平均標準報酬月額×1000分の9.5~7.125×被保険者期間の月数×物価スライド率
給付乗率が5%引き下げられ1000分の7.5から1000分の7.125になったことに伴い、生年月日による経過的な給付乗率も調整されています。
標準報酬月額の再評価率も生年月日に応じた5段階の新しいものになりました。
物価スライド率は、1.0です。
経過措置
報酬比例部分の年金額について新計算方法で得た額より、改正前の計算方法で得た額の方が高かった場合には、改正前の計算方法で得た額が支給されます。
この場合には、標準報酬月額の再評価も改正前の方法で行い、物価スライド率は1.031となります。
(2000.6.11掲載)
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