151.私は、国際結婚をしていて現在34歳ですが、厚生年金加入が4年と少し、国民年金加入が2年ほどです。夫の仕事の関係で海外に住むことになりましたが、日本に戻ってくる可能性はほとんどありません。この場合、海外で年金を受け取るためには日本で銀行口座を残して払い込めばよいのでしょうか。また、私が先に亡くなった場合、夫はイギリス人ですが、遺族年金は彼は受給できるのでしょうか。(女性、1966年生まれ)
海外居住者は、国民年金の加入は任意となっています。海外に住むことになった方が、引き続き国民年金に加入したいときは、親族または国民年金協会(連絡先はQ51を参照のこと)に依頼して、保険料を納付することができます。
親族の方が協力者となる場合には、相談者にかわって協力者が保険料を納付することになりますから、送金方法につては協力者とご相談ください。
国民年金協会に依頼する場合には、協会が指定する銀行に普通口座(国内に住所がないので非居住者用の口座)を開設し、その口座にお金を入金します。協会は、その口座から毎月、前月分の保険料を自動振替して、本人の名義で保険料を納付します。
手続きは、国内での最終住所地の市役所の国民年金課です。手続きの際は、国民年金手帳と印鑑をお持ちになってください。
年金の受け取りについては、日本での最終住所地の社会保険事務所が窓口になります。この場合にも、親族の方などに協力していただくことになるでしょう。
参考:海外に居住していても年金を納め続けることの長所・短所
<長所>
あと20年弱のあいだ保険料を納めれば老齢基礎年金と老齢厚生年金がもらえる。
任意加入中に初診日のある傷病による障害(1級か2級)に対しては障害基礎年金が支給される。
あと20年弱のあいだ保険料を納めれば主人(55歳以上)に遺族厚生年金が支給される。
ただし、老齢厚生年金と遺族厚生年金は、厚生年金保険に加入していた4年間に対して算定されるものですから、高額ではないと思います。
老齢基礎年金は、保険料を納めた期間が多ければ多いほど金額が多くなります。
障害基礎年金は、障害の重さによって定額が定められています。
(平成12年度は、1級障害が1,005,300円、2級障害が804,200円)
<短所>
転出先の国の社会保障制度の保険料と国民年金の保険料と二重に納めることになるかもしれない。
年金をもらうときの手続きに、時間と手間がかかる。
(2000.6.1掲載)
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