50.共済年金の第2号被保険者である公務員です。
妻は昨年の11月に入籍し、無収入の第3号被保険者になっています。ところが、妻あてに市役所から保険料の振り込み請求が来ました。市役所に確認したところ、22年と少し保険料を払ってきているので、あと2年と少しの40何万円保険料を払うと、65歳になったら二重に年金を受け取ることができるので、払った方が有利だとの説明を受けたとのことです。払うのならば、妻は第3号被保険者で無収入なのだから、私の収入から払うことになります。第3号被保険者は徴収されないのではないのですか。また、二重に年金を受け取ることができるとは、どのようなことなのでしょうか。
また、妻のは私より年上なのですが、妻は65歳から年金を受給できるのでしょうか。私の収入との関係は、どうなりますか。(男性、既婚、公務員、1948年生まれ)
二重に年金を受けることができるとは、老齢基礎年金と老齢厚生年金の両方を受給できるということです。
「あと2年と少しの保険料を払えば・・・」ということですが、もし奥様が国民年金の第3号被保険者に該当しているならばちょっと不思議なお話です。なぜなら、第3号被保険者は、国民年金の保険料を徴収されることはないからです。
奥様のご結婚前の年金加入状況や現在の年齢がわかりませんので正確なところはわかりませんが、このようなお話がでてくる可能性を考えてみます。
1.奥様が国民年金の種別変更の手続きを行っていない。
種別変更の手続きを行っていない場合には奥様は第3号被保険者ではなく第1号被保険者とみなされ保険料の納入告知書が送付されます。この場合には、市区町村役場で手続きし、入籍したときまでさかのぼって第3号被保険者なれば保険料を納める必要はありません。
2.ご結婚前2年以内に保険料の未納期間があった場合
未納期間について督促状が送付されます。この場合には、市区町村役場で保険料を納付してください。入籍以後の期間については第3号被保険者ですから保険料を納める必要はありません。
3.1または2に加えて奥様の年齢が60歳に近い場合
第3号被保険者は20歳以上60歳未満という年齢要件があります。よって、奥様が60歳に達したときには第3号被保険者に該当しません。その時点で、奥様が受給資格期間を満たしていない場合には、国民年金に任意加入して第1号被保険者となり受給資格期間を満たすまで保険料を納めることができます。
老齢年金の受給資格期間(保険料納付済期間+保険料免除期間+合算対象期間が25年以上)を満たしていれば、奥様は65歳から老齢基礎年金と老齢厚生年金を受給することができます。また、60歳から報酬比例部分相当の老齢厚生年金が支給されます。どちらも、相談者の収入に影響されることはありません。
(2000.3.9掲載)
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