136.父のことで相談させていただきます。父は22~55歳まで共済年金で55才から厚生年金に加入しており、65歳まで働く予定です。しかし今年60歳になるので年金をもらうつもりでいます。60歳からと65歳からではそれぞれどのぐらいの年金額なのか教えていただきたいので、よろしくお願いいたします。(男性、サラリーマン)
お父様は22歳の時に就職して共済年金に加入されたのですね。それ以前は国民年金などには加入されなかったわけですよね。
まず、特になんの手続きもせずに、普通にもらえる年金について考えてみましょう。
60歳から共済年金と厚生年金のそれぞれの加入期間に応じた年金が支給されます。
厚生年金保険から支給される年金:老齢厚生年金(報酬比例部分+定額部分)
共済組合から支給される年金:退職共済年金(報酬比例部分+定額部分+職域年金)
65歳からは、それぞれの年金の定額部分が支給停止となり、そのかわりに老齢基礎年金(国民年金)の支給が開始されます。
ご覧のように、60歳から支給開始にならないのは老齢基礎年金のみです。
この老齢基礎年金を60歳から受給すると、65歳から受給する場合よりも42%減額された年金を受給することになります。繰り上げ受給によって年金の額が減額されてしまうと、65歳になった後も年金額はもとに戻りません。
また、お父様は65歳まで働く(厚生年金加入)予定ということなので、65歳前に支給される老齢厚生年金と退職共済年金は、お父様のお給料の額に応じて減額支給されることになるでしょう。
それについては、Q56 を参照してください。
年金額については、今回のお話しの内容のみでは計算できません。もうすぐ60歳になられるということなので、あまりアバウトな金額でお話しても意味がないように思います。むしろ社会保険事務所で相談して試算をしてもらう方が実際に支給される年金額に近い数字で考えることができると思いますよ。
もし、ご相談されるなら、老齢厚生年金は、お父様が現在お仕事をしている事業所を管轄する社会保険事務所、退職共済年金は以前加入していた共済組合が窓口になります。
相談する際には年金手帳や基礎年金番号通知書を用意しておいてください。
(2000.5.25掲載)
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